きれいなものを集める

強行的に滞在地である南仏まで一日で移動したのだけど、めちゃくちゃ疲れた……。終電のTGVで何度か意識を飛ばしてしまった。乗り過ごさないで本当によかった……。

見送りに来てくれた人には少し言ったけれど、出国の前日夜から体調を崩してしまい、当日の朝は高熱を出していた。寒気がひどくて目が覚めて、恐る恐る熱を測ると38度を超えそうだったので怖くて途中で測るのをやめて解熱剤を飲んで、祈りと懺悔を繰り返しながらベッドで丸くなってた。空港に着いた頃には、37.5度くらいまで下がったので本当によかった。ご心配をおかけしました。

見送りに来てくれた人からメッセージ付きのアルバム（写真付きの手紙？）をもらえるなんて夢にも思っていなくてすごくびっくりした。本当に嬉しくて、しばらく会えないことが寂しくて、感情が忙しかったけど、それを表に出すのが上手じゃないので分かりにくかったかも。ごめんね。

わたしは、たぶんマイペースで、頑固で、出不精だから友達にするには向いてない人物だと常々思っている。それに、人付き合いも上手なほうではないから時々不安にさせてしまうときもあったと思う。そんなわたしと長く友達でいてくれてありがとう。これからもよろしくね。いただいたメッセージは部屋でじっくり読んでわんわん泣いています。

今回持ってきた服や小物たちはお気に入りやスタメンしかないのだけど、その中でももらったメッセージは一番のお気に入りになりそう。他にも出国前にもらった言葉やものはきっと一生忘れないし、ずっと大事にする。

ちょっと後悔しているのは、別れるときに一人一人にハグくらいしておけばよかったなってこと。冬に帰ってきたときは一人ずつ飛びつくので覚悟しておいてね。

以下は報告書のためのメモ

 チェックインカウンターには長蛇の列。早めに出発して正解だった。

多くはない経験からいうとわたしは機内で眠れるタイプの人間だったのに、今回は全く眠れず困った。ずっと観たかった『スポットライト』が観られたのでよかった。その後はずっとテトリスをやっていた。最終的にはランキングに名を残せるレベルにまで上達した。機内食は可もなく不可もなく。到着前の自分でつくるモスバーガーは食べにくかった。狭い場所で食べるものじゃない……。小川洋子の作品に『飛行機で眠るのは難しい』という短編があったことを思い出す。機内だと時間の迷子になる。ダリの絵の時計のように時間という感覚？概念？が溶けて、曖昧になる。

あっさりとした入国審査。なにも質問されなかった。いいのかな。

夕方でもパリは35度もあるらしく、空港内も暑かった。水やTGVで食べるパンを買いに店へ行くと、店員さんに男性と間違えられた。中国人に間違えられるのはよくあるが、性別を間違えられるのは初。

TGVの待合いスペースにはピアノが置いてあって自由に弾くことができる。基本的には子供が弾いているが、時折大人がさらりと一曲弾いて去る。

ホームに一番近いトイレは有料だった。0.70ユーロ。有料だが、綺麗なわけではない。入国審査前のトイレの方が綺麗。ここでは中国人に間違えられる。

待合いスペースのある階の下がホームで、乗る前にチケットを機械に通して刻印をしなくてはいけないらしいのだが、何度通しても刻印できず。ネットで買ったチケットには必要ないのか……？出発時間に近づくと係員がホームにいるので、チケットを見せて確認したほうがよさそう。

わたしは二階建ての車両の二階部分に乗っていたのだけど、大きな荷物を抱えて階段を上るのは大変。バカンス期間中だからか周りも大荷物の人が多く、乗車に時間がかかり、危うく乗り損ねるところだった。スーツケースのような大きなものは、車両の入り口付近に置くスペースがある。しかし、すでに埋まっている可能性もある。座席上の荷物棚は小さめのバックパックが限界。

椅子の方向がまちまちなので、反対側の列の人と目が頻繁に合う。一人で乗っている人はあまりいない。暇つぶしの雑誌や本がないとつらい。

公共の場所で寝るのはよくないと思っていても疲労が溜まりに溜まって何度か意識を飛ばす。最寄りの駅には23時前に着く。滞在先の人が迎えに来てくれていたので車で滞在先へ。信号待ちをしているとき、前方の車両に乗るカップルがサイドブレーキをちゃんと引かずに車内でいちゃいちゃするので後ろに下がってきて追突しそうになった。こわい。

ホームステイ先は４階。もちろんエレベーターはないので、20キロを超えるスーツケースを運ぶのは苦行だった。至る所に鏡があるのでちょっとびっくりする。

朝起きたら誰もいなかった。

今日は雲一つない晴天。散歩したら気持ちいいんだろうなあ。

あまりにも暇。クラス分けテストに向けて勉強しろよって話なんだけど…。